「バイクのタイヤ、自分で交換できるかな?」
タイヤ交換はホイールを車体から取り外す必要があるため、作業の難易度は高いです。また必要な工具も多いため、バイクショップに依頼するのが一番手間もかからず、作業ミスも少なくて安心です。
それでも自分でして見たい!という方は一度タイヤ交換の手順を把握しておくと良いと思います!
この記事ではタイヤ交換に必要な工具と交換について解説します。
目次
タイヤ交換に必要な工具の紹介
タイヤ交換に必要な工具の紹介をします。
タイヤレバー
タイヤレバーは3本セットがおすすめです
2本でタイヤを外す方もいらしゃいますが、経験豊富な方がされる作業であって、初めてタイヤ交換をする場合は3本ないとタイヤが固すぎて外せないのではないかと思います。
リムガードもあると傷がつきにくい!
タイヤレバーを使う際の傷防止の役割です
初めてのタイヤ交換ならリムガードは購入しておくのが良いと思います。タイヤレバーを使ってタイヤを外す際にリムに傷がつくのを防ぐ役割があります。
ビードワックス
たくさんある方がすくいやすい
ビートワックスはタイヤ交換の際の必需品です。量はたくさんあったほうが良いです。タイヤは想像以上に硬いので、潤滑なしでタイヤをセットするのは相当な気合いと力が必要です。笑
エアーバルブ(チューブレスの場合)
バルブは消耗品です
チューブレスタイヤの場合はエアーバルブを交換します。このバルブが劣化し破断することで空気が抜けるトラブルも多く多発しています。
チューブタイプの場合
リムテープが必要です
空気入れ(電動がオススメ)
18Vバッテリーで動くから便利
タイヤ交換後は0から空気を入れるため、手軽に多くの空気を送ることができる電動空気入れの活用をおすすめします。
レビューはこちら!
自転車用の空気入れでも可能
自転車用ポンプで空気を入れる!
電動空気入れがなくても、自転車用の空気入れでもOKです。ただし、タイヤのエアボリュームが大きいので、空気を入れるのは大変です。。空気入れについては下記でより詳しく解説しています。
【番外編】ビードブレーカー
バイク用ビードブレーカー
ビードブレーカーはタイヤを外す際に効率よく作業できる便利な道具です。これがなくても作業は可能です。
タイヤ交換の際の注意点
タイヤ交換の作業前に確認しておきたい注意点についてです。
初めてはホイールに傷をつける可能性あり
初めての作業はホイールに傷がつきやすいです。それは慎重に作業していても、あまりのタイヤの硬さに途中から無心で作業してしまうことが多いからです。
大事なホイールを履いている場合や傷をつけたくない場合はバイクショップでのタイヤ交換をおすすめします。
チューブタイプはタイヤをはめる際に穴を開けやすい
チューブタイヤはパッチを用意しておくと便利
ビードを外したりセットする作業は想像以上に硬いです。そのため、作業途中から無心で作業したくなる気持ちもわかりますが、無意識だとチューブは噛みやすいです。タイヤレバーとリムでチューブを挟んでしまうと穴が開くので注意しましょう!
タイヤの交換手順について解説
タイヤ交換の手順について解説します。初めに、チューブタイヤの場合はバルブについているネジを外しておきましょう!
ホイールを外す
はじめにホイールを外す必要があります。センタースタンドがあれば、ホイールを外す作業は簡単です。
センタースタンドの使用例
センタースタンドを使ってホイールを外す場合は片側ずつホイールを外して作業します
しかしセンタースタンドがない場合は、メンテナンススタンドを使うことでホイールを外すことが可能です。
メンテナンススタンドは前輪用と後輪用に別れていますが、ホイールを外す以外にもホイール洗浄やチェーンメンテナンスにも使用できるので、セルフ整備が多くなる見込みがあれば購入をおすすめします!
タイヤのビードをリム中心に落とす
リムの形状は、中心の外形が小さいです。タイヤを外す際はタイヤのビード(端)を中心に収めることがタイヤ交換のポイントです!しっかり中心にタイヤを落とさないとなかなかタイヤを外せない状況に陥ります(経験談)。
タイヤレバーでビードを落としていきます。
リムにはビードが落ちないように出っ張りがある構造になっています。タイヤレバーを使ってもなかなか落ちませんので、根気よく落としていくしかありません。
この時、ビードブレーカーは確実にビードを落とせるので大変便利です。
片側のビードをリム外側に外す
全てのビードがリム中心に落ちたら、中心からビードが動かないようにしつつ、タイヤレバーを使ってビードを外側に外していきます。この時全身で気合を込めて作業することになります。笑
ポイントは両膝でタイヤを抑えながら作業することです。服装は汚れてもいいように、作業服で作業することをおすすめします。
チューブタイヤは注意
闇雲にタイヤレバーを使ってビードを外していると、タイヤレバーとリムの間にチューブが挟まり、穴が開きます。タイヤレバーをセットする際は、チューブを噛んでいないかしっかり確認してから作業するようにしてください!
タイヤを外す
ここまでくれば、後一息!
タイヤを外す際、リムにビードワックスを塗っておくと外れやすくなります。タイヤを外した後は、リムテープを新品のものに交換します。リムテープはインチによってサイズが異なるため、17インチホイールであれば17インチ用のリムテープを購入します。
チューブレスホイールの場合
チューブレスホイールの場合は、バルブを新品のものに交換します。
リムとタイヤにビードワックスをつけてタイヤをセットする
セットする際の準備がタイヤセットの成功の秘訣です。まずはビードワックスをタイヤとリムにしっかり塗ります。潤滑性がないと、タイヤは簡単には嵌りません。
タイヤには回転方向があるので、セットする際はタイヤに記載された回転方法をホイールが回転する方法に合わせましょう。セットした後に方向が間違っていることに気づいた時、絶望を感じます!(体験談)
タイヤの黄色印とバルブを合わせる
タイヤには軽点と呼ばれる場所があります。この印が付いているポイントはタイヤの最も軽い場所を表しています。軽点とバルブを合わせるととで、ホイール全体のバランスの差をできるだけ小さくします。
チューブタイヤの場合
タイヤを片側嵌めた状態でチューブをセットします。このときチューブに少し空気を入れておくと作業がしやすいです。チューブはタイヤ内側で捻じれないようにセットしますが、空気がないとチューブが捻じれやすいので注意しましょう!
セット完了後ビードを落とす際は再度チューブの空気を抜いて、タイヤの中にしっかりとチューブを収めた状態でタイヤレバーを使ってセットします。
何気にこの工程が大変なんですよね。特にバルブが長いもの!
空気を入れる
電動ポンプで空気を入れます。タイヤのビードがリムに正しくセットされるまで空気を入れ続ける必要があります。ビードがうまく山を越える時に「パンッ」と大きな音がしますが、これはセットされた証です。
リムとタイヤの断面を見て、波打ちがあれば、ビードが乗り切っていない証です。
隙間がないか確認した上で空気圧を適正空気圧まで下げれば作業は終了です。
以上タイヤ交換の際の手順解説でした!ちなみにバイクショップで依頼すると、バランスもとってくれます。(していないお店もあります)
ホイールにウェイトを取り付ける
ホイールは全周に渡り重さが不均一です。それはタイヤ自体の重さのバランスもありますし、ホイールのバルブの重さも関係します。タイヤを交換すると、その都度重りをつけて調整する必要があります。
以上タイヤの交換方法でした。下記記事ではパターンに特徴のあるタイヤをまとめたので、カスタムの参考としてご覧ください。
タイヤの交換頻度を減らすための工夫
カバーをする
紫外線はタイヤ劣化の原因です
カバーをすることで、タイヤに直接紫外線が当たりません。結果タイヤの劣化原因となる紫外線を遮ることで寿命を延ばすことが可能です。
カバーはタイヤ以外にもゴム製品や樹脂の劣化も防ぐ役割や、防犯の効果もあるので、カバーなんてしてないよ!な方は検討をおすすめします。消耗品なので、Amazonで購入するのがオススメです。
空気圧を適正にする
空気圧をチェックする!
タイヤの空気圧は走行性能以外に、タイヤの寿命にも大きな影響を与えます。空気圧が少なくても多くてもタイヤに大きな負担がかかり、状況によってはバースト(破裂)する可能性があります。
空気圧はバイクごとに指定空気圧が存在します。月に1回は空気圧点検を行うようにすると良いです。より詳しい点検方法については下記の記事で解説しています。
バイクのタイヤ交換が必要かどうか見極める
最後に、今履いているタイヤの交換時期に関する情報をまとめました。今後のタイヤ交換をする際の見極めに便利です。
ひび割れが目立つ
サイドウォールで確認できます
タイヤのひび割れは、経年変化によるタイヤの劣化や空気圧不足によるものです。ひび割れはタイヤのサイドウォールで発生しやすいです。
「一般社団法人日本自動車タイヤ協会」では、サイドウォールのひび割れの進行状況によって交換するべきか否か判断できるように資料が公開されています。
ご自身のバイクのタイヤを確認することも、事故を未然に防ぐためのポイントです。
スリップサインが現れる
タイヤには溝に数カ所スリップサインが設けられています。新品のタイヤはスリップサインの山が溝の深いところにありますが、使用するとタイヤ表面が削られて、スリップサインの山と同じ高さになります。
製造年数から判断する
タイヤは生物なので、使用していなくても徐々に劣化し、硬化していきます。バイクの場合はタイヤのグリップ力に依存する場面が多く存在し、タイヤのグリップ力低下は安全性にも大きく影響します。
交換の目安は人それぞれですが、一つ5年を目安に交換すれば、タイヤの性能は大きくは下がっていないと言えます。ただし、5年を過ぎてもタイヤの弾性がしっかり残っている場合もあるので絶対交換すべき!ではない点に注意が必要です。
以上タイヤ交換の方法とタイヤについての基礎知識の解説でした!最後のタイヤ交換の見極めに関してはなかなか判断しずらい状況も多いかと思いますが、バイクはタイヤのグリップ力が下がると転倒しやすい乗り物なので、できるだけ早く交換するに越したことはないと言えるでしょう!
また、タイヤ交換後は新しいタイヤの空気圧を適正にメンテナンスすることで寿命を延ばすことが出来ます。空気圧の重要性は下記で解説しています。
選べるタイヤの種類について
バイアスタイヤ or ラジアルタイヤ
タイヤにはバイアスタイヤとラジアルタイヤに分類できます。
バイアス・ラジアルは正しいサイズを選べば、どちらを選んでも構いません。その上で、バイク用のタイヤは
- チューブタイヤ
- チューブレスタイヤ
の2種類あります。
チューブタイヤの標記はメーカーにより多少異なり、WT(with tube)やTT(tube tire)などの標記がありますが、同じ種類になります。チューブレスはTLと標記されます。
チューブレスにおいては空気が漏れないことが前提となるので、ホイールが対応していなければチューブレスを使うことは出来ません。一方、チューブを使えばチューブタイヤ用ホイールにチューブレスタイヤを履いて使うことが可能です。
サイズについて
タイヤを選ぶ際は
- タイヤとホイールのサイズ(17インチや18インチ)を合わせる
- リム幅
を合わせる必要があり、違うサイズのタイヤは性能が100%では無い、もしくは取り付けが出来ません。検索する際は
(車種名) タイヤ サイズ
で検索すると適合するサイズを知ることが可能です。
最後に、新品のタイヤは滑りやすいので、100kmは慣らしとして急な加速・減速および寝かしての走行を極力行わないようにしましょう!
最後までご覧いただきありがとうございます!
この記事がタイヤ交換の参考になれば幸いです!