バイクのチェーンは、チェーンに差したオイルが汚れや熱により頑固な汚れへと変化します。定期的にクリーリングすることで、チェーンの動きを良くしたり、不必要なギアやチェーンの消耗を抑えます。
この記事では、チェーンメンテナンスに使うケミカルの比較やメンテナンスに関する方法を解説した記事です。ぜひこの記事内容を把握し、バイクのチェーンを適切な方法で管理してあげてください!
目次
バイクのチェーンメンテナンスに必要な工具
バイクのチェーンメンテナンスを行うにあたり、必要な工具はチェーンクリーナーとチェーンオイルです。
チェーンクリーナーの違いは洗浄能力と水洗い!
Amazonで売れているチェーンクリーナーから、違いを比較します。
WAKO’S(ワコーズ) CHA-C チェーンクリーナー | MOTOWN(モータウン) チェーンデグリザー | AZ チェーンクリーナー | |
---|---|---|---|
メーカー希望小売価格 | 1,650 円(税込) | 1,100 円(税込) | ー 参考:約1,100 円(税込) |
容量 | 330 ml | 500 ml | 650 ml |
乾きやすさ | 遅い | 遅い | 遅い |
シールチェーン | 対応 | 対応 | 対応 |
水洗い | 対応 | 対応 | ー |
成分 | 石油系溶剤 非イオン系界面活性剤 防サビ剤 | 植物性界面活性剤 防サビ剤 | 石油系溶剤 |
洗浄力の高さならWAKO’S・AZがおすすめ
洗浄能力の高さは石油系溶剤が含まれているクリーナーに軍配が上がります。成分が含まれるのはワコーズとAZです。(汚れが油分を多く含んでいる為です)
水洗い洗車と一緒に使うならWAKO’S・モータウンがおすすめ
水洗いが対応なチェーンクリーナーのメリットは、バイクの洗車時にまとめて汚れを落とせることです。水洗いに対応しているのは、ワコーズとモータウンです。
チェーンクリーニングにおいては、私はWAKO’Sのアイテムをおすすめします。
- 石油系溶剤(エアゾール)で洗浄力が最も高い
- 水洗いで汚れを落とせるから、洗車と一緒にクリーニング可能
以上のポイントがおすすめの理由です!ちなみに、Amazonでの売り上げランキングでも一番売れています。
欠点は少し高いことです。。
非速乾かつ、すぐ減るものではありませんので、頻繁に買い足すものでもありません。
チェーンオイルの違いは粘性と防サビ!
チェーンクリーニングを行うとオイルも一緒に流れてしまう為、チェーンオイルで注油します。コチラもAmazonで売れているチェーンオイルから、違いを比較します。
WAKO’S(ワコーズ) CHA-C チェーンルブ | D.I.D チェーンルブ | MOTUL チェーンオイル | |
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メーカー希望小売価格 | 1,760 円(税込) | 2,200 円(税込) | 1,100 円(税込) |
容量 | 180 ml | 420 ml | 150 ml |
水洗い洗車後 の注油 | 対応 | ー | ー |
粘性 | サラサラ | 少し粘性あり | しっかり粘性あり |
成分 | フッ素樹脂 潤滑油 炭化水素系溶剤 防サビ剤等 | 鉱物油 炭化水素油 | 石油系溶剤 脂肪族炭化水素 |
飛び散らないチェーンオイルならMOTULがおすすめ
チェーンオイルの粘性は、柔らかさにより飛び散りやすさに繋がります。粘性が高いオイルは若干の抵抗の重さに繋がりますが、オイルが飛び散らないことによるメンテナンスの楽さがあります。
防サビ性の高さならWAKO’Sがおすすめ
チェーンオイルの中に防サビ剤が入っているオイルはWAKO’Sのみです。オイル切れを起こしやすいチェーンは錆が進行しやすいので、オイルに入っている防サビ剤はとても有効です。
チェーンオイルにおいても、私はWAKO’Sのアイテムをおすすめします。
- 水置換なので、洗車後にオイルを差せる
- 防サビなので、チェーンが錆びにくい
以上のポイントがおすすめの理由です!
チェーンメンテナンスで使うクリーナー・道具の紹介
チェーンクリーナー
石油系が最も汚れを落とせます。
チェーンブラシ
あるとチェーンについた汚れを短時間でこそぎ落とすことが出来ます。
チェーンオイル
水洗い洗車後なら水置換性が便利です。
チェーンのメンテナンス用品はまとめてAmazonで購入が可能です。お店だと希望のサイズがなかったりするので、ネットでの注文が便利です。
Amazonで買うと断然お得な消耗品7選とお得に買う方法チェーンのクリーニング方法
チェーンクリーニングのポイントとしては、熱を持っている間のほうが汚れを落としやすいことです。つまり走行後にクリーニングすると最も効率よく汚れを落とすことが可能です。
もちろん、冷えてる状態でもOKですよ!
紹介したWAKO’Sのクリーナーを使って、メンテナンスしていきます。
リアタイヤをフリーにする
チェーンが動いて作業が楽になります!
チェーンメンテナンスを楽にする方法として、センタースタンドorメンテナンススタンドで後輪を持ち上げます。
- どちらもない場合は、バイクを少しずつ動かしてクリーニングを行いましょう
汚れが飛び散らないように養生する
クリーナーを吹きかける前に、養生します。
クリーナーで汚れが落ちやすいようにする
チェーンクリーナーを満遍なく吹きかけます。
- WAKO’Sのチェーンクリーナーは非速乾なので、吹きかけても残り続けます
ブラシで頑固な汚れを分解する
ブラシで擦って固まった汚れを分解して落としやすくします。
専用ブラシは一度に3面清掃できます
スプロケットも合わせて汚れを分解します
水で洗い流すor再度クリーナーを吹きながら拭く
水を使える環境なら、ブラシで擦りながら流水で汚れを洗い流してください。
クリーナーで洗い流す場合はバスケットで受けましょう
クリーナーで流す場合、消費量が多くなるので、一回吹いたらペーパータイル等で拭くのがオススメです。
チェーンオイルを差す
クリーニング後はチェーンオイルを差します。
オイルを差すポイントはコマが動く箇所です。
以上で作業は終了ですが、メンテナンスをする中でチェーンの張りは緩んでいないでしょうか?実はチェーンの掃除も大切ですが、チェーンの張り調整がより重要になります。
チェーンの張り調整に使う工具
チェーンの張り調整で使う主な工具は下記の通りです。ホイールナットを緩めるので、作業に不安の方はバイク屋での調整をおすすめします。
ロングメガネレンチ
ホイールのナットを緩めるのに使います。写真はソケットタイプです。
車種により、ナットのサイズが異なります。
トルクレンチ
ホイールのナットを指定トルクで締めるのに使います。
チェーンの張り調整の方法
後輪軸のナットを少し緩める
ナットの頭が舐めないようにメガネレンチorソケットかつ、長さが長い工具で緩めます。左右でナットの大きさが異なる場合は、それぞれのサイズの工具が必要です。
ロック用ナットを緩める
舐めないようにメガネレンチがオススメ!
車種により形状は異なります。この部品を緩めておかないと、後輪が動かないので、忘れずに緩めます。
アジャストナットで左右均等に締め込む
ネジを締めこむと、チェーンの張りが強くなります
アクスルシャフトのナットを緩めているので、手でボルトを回して調整することが可能です。回転は左右均等に行います。
張りの調整はチェーンを上下させた時の振れ幅が2〜3cmであれば適正です。
張り調整が終われば、ロック用ナットをしっかり締め込みましょう!
後輪軸のナットをトルクレンチで締め込む
トルクレンチで締め込みます
車種により指定トルクは異なります。
チェーンクリーニングを怠るデメリットについて
チェーンクリーニングを怠るとチェーンの1コマの動きが悪くなります。結果、チェーンやスプロケットの摩耗につながります。燃費が悪くなるばかりでなく、パーツの耐久性も落ちてしまいます。
チェーンは後輪に動力を伝える大切なパーツです。メンテナンス次第で性能を殺すも生かすもユーザー次第です!
メンテナンスの頻度は1,000kmに1回を目安に
チェーンのメンテナンスは下記を目安に一回行います。
1,000km or 1ヶ月に1回
定期的にチェーンの状態は確認して、必要であればクリーニングを行い、状態の良いバイクでツーリングに出かけましょう!
チェーンアライメントについて
チェーンのアライメントとは
アライメントというキーワードが出てきますが、このアライメントはチェーンにとって重要なんです。
一直線の意味があるアライメント。チェーンアライメントはギアとギアにかかるチェーンがずれなく一直線上にあることを指します
アライメントが崩れていると、チェーンにねじれた負荷がかかります。
チェーンやギアの耐久性を下げるほか、チェーンの抵抗が増え燃費が下がります。
アライメントをとることは、チェーン駆動のバイクにおいて大切なことです!
チェーンの張り調整に使う工具
チェーンの張り調整で使う主な工具は下記の通りです。
ロングメガネレンチ
ホイールのナットを緩めるのに使います。写真はソケットタイプです。
車種により、ナットのサイズが異なります。
チェーンアライメント
チェーンの傾きを測定します。
トルクレンチ
ホイールのナットを指定トルクで締めるのに使います。
アライメントをとる方法
センタースタンドorメンテナンススタンドで後輪を持ち上げます。
これでチェーンが動いて作業が楽になります!
チェーンのアライメントをみる際にチェーンカバーをしていると確認が出来ないので、外しておきます。
無理に外そうとせず、隠れているネジで留まっていないか確認します。
ナットの頭が舐めないようにメガネレンチorソケットかつ、長さが長い工具で緩めます。
左右でナットの大きさが異なる場合は、それぞれのサイズの工具が必要です。
この部品はチェーンの張り具合を調節する器具です
車種により形状は異なります。この部品を緩めておかないと、後輪が動かないので、忘れずに緩めます。
後輪が前後に動くようにセッティングできれば、治具をスプロケットに取り付けます。
工具不要で取り付けが可能です。
ホイールを動かして、ガイドとチェーンを平行にします。
写真のように一直線になればOK!
角度は調整したので、緩めたチェーンテンショナーを軽く締めこみます。
このタイミングで、チェーンの張り具合も調整します。
チェーンテンショナーの締め方によるホイールの動き方は下記の通りです。
ホイールが前後に移動します。
ホイールの傾きを調節します。
アクスルシャフトのナットをトルクレンチを用いて指定トルクで締め込みます。
最後に緩まないように、チェーンテンショナーのナットを締めこみます。
スパナで締めこみます。
以上チェーンのクリーニング手順と道具紹介でした。当記事で紹介したメンテナンスに限らず、できる整備をすることでバイクのコンディションはずっとよくなります。下記記事では自分で行いたい基礎メンテナンスを9つ紹介していますので、合わせてご覧ください。
≫ 【バイクにとって大切】バイクのメンテナンス方法についてはコチラ