この記事では、ブレーキパッドの交換方法をご紹介します。
重要な保安部品です。記事の内容を見て難しそうであれば、お近くのバイク屋での交換を推奨します。
目次
止まるためのブレーキパッドについて
ブレーキパッドはバイクを止めるために必要な重要な部品です。
そのため、ブレーキパッドが消耗していると、下記のトラブルが発生しやすくなります。
- ディスクブレーキへのダメージ
- 使用限界を越えての使用による部品の破損
ブレーキパッドは適切な選択を行うことで、今使っているものよりも安全にバイクをコントロールできるようになる可能性があります。
主な使用材料・道具

ディスクブレーキセパレーター
平行にブレーキピストンを戻すために必要です。

デイトナ 赤パッド
ブレーキパッドにはいくつかの種類があります。
ブレーキパッドを交換する
ブレーキパッドを交換する前に、予めブレーキクリーナーでキャリパー周辺を洗っておくと、不必要に手を汚さなくて済みます。
ブレーキパッドはキャリパーにボルトで連結されてます。予め緩めておくことで今後の作業を楽にします。

ボルトは完全には外さずにおいておきましょう

車種によっては、ボルトにキャップがしてある車種もあります。この場合はマイナスドライバーでキャップを外せばボルトの頭が見えます。
フォークと連結しているボルトを外します。キャリパーは紐で車体のどこかに吊るしておくと、ブレーキホースに無理な負荷がかかりませんので、行いましょう。

ボルトの頭を舐めないように、ソケット及びメガネで外すのがおすすめ!

相当引っ張らないとブレーキホースは抜けませんが、キャリパーが車体に当たって傷つくことも。
緩めておいたボルトを外して、パッドを取り外します。この時、組み付けの写真を撮っておくと、組み戻す時に役に立ちます。

どんな仕組みでパッドがついているのかが、この時にわかります。
ブレーキのマスターシリンダーキャップのネジを緩めておきます。

蓋を外してしまうと異物が入りやすいので、緩めておくだけでOKです。
後の作業で若干フルードが溢れてくるかもしれませんので、ウエス及びタオルを巻いておきます。
減ったパットの分だけ、ピストンを戻しますが、その前に掃除をしましょう!
ブレーキを少しだけ握ってください。すると少し出てきます。

出し過ぎはピストンが外れるので厳禁です。
ブレーキクリーナーとウエスで汚れを綺麗に取り除いておきます。
減ったパットの分だけ、ピストンを戻します。戻す際は専用の工具を使います。

平行にピストンを戻せるので、専用工具を使っています
ピストンを戻した後はパッドを組み付けます。音鳴り防止のために、シリンダーにうっすらシリコンを塗ります。

シリンダーにうっすらグリスを塗布しておきます
キャリパーへ連結するためのボルトを使って、仮締めを行います。組戻の順番は、手順3の逆となります。
最後に、キャリパーをフォークへ取り付け、指定トルクが分かれば、トルクレンチで締めこみます。

トルクレンチは愛車管理の大事な工具の一つです
ブレーキパッド用のボルトと、必要であればキャップをしっかり締め込んで終了です。
お疲れ様でした!
ピストンを綺麗に掃除しておけば、綺麗に戻せ、動作もスムーズです。クリーニングは1年に1回は行いたいところですね!
交換後の注意点

ブレーキパッド交換後は、必ず安全な場所でブレーキテストを行ってください。
その後ブレーキパッドの制動力を100%発揮するためにも、通常走行での慣らしを100〜200km程度行うことで慣らしが完了します。
慣らしが完了したら、再度ネジのマシ締めを行い、ボルト・ナット等が緩んでいないか確認します!
ブレーキは定期的なメンテナンス推奨

今回ブレーキパッドを交換したことで、制動力が上がったことと、汚れが固着する前に汚れを落とし、メンテナンスしやすくする効果があります。
作業の難易度はそれほど難しいものではありませんが、汚れの程度により難易度が異なります。
また最も重要な保安部品の一つなので、慎重な作業が求められる内容です。ショップでの作業も検討してみてください。
以上ブレーキパッドの交換手順と道具紹介でした。当記事で紹介したメンテナンスに限らず、できる整備をすることでバイクのコンディションはずっとよくなります。
今回チョイスしたブレーキパッドはデイトナの赤パッドと呼ばれるオーガニック(レジン)系のセミメタルパッドです。種類は大きくオーガニック系とシンタード系に別れ、効きも異なります。より詳しい解説は下記で解説しています。
下記記事では自分で行いたい基礎メンテナンスを9つ紹介していますので、合わせてご覧ください。