125ccにシールチェーンを取り付ける【サイズと種類について】

チェーンで駆動するバイクの場合、定期的なメンテナンスが必要ですが、巷にあるシールチェーンだと、メンテナンスの頻度が下がって良いといいますよね。

でも、自分のバイクに付けれるのかな?の疑問に答えていきたいと思います。結論はどのバイクにもチェーンのサイズさえ合わせば取り付けが可能です。ただし取り付けできないバイクもあるので注意点含め解説していきます。

125ccにシールチェーンを取り付ける

この記事ではSUZUKI|GN125-2Fをベースに解説します。初めに、この車種のチェーンサイズは

サイズ:428、コマ数:116L

となっています。このサイズで各社チェーンを探しましょう

ちなみにサイズ:428は特殊サイズであまり採用されていないサイズではありますが、125ccでは主に下記の車種で採用されています。

  • HONDA | クロスカブ
  • HONDA | CT125ハンターカブ
  • HONDA | CB125R
  • SUKUKI | GSX-R125 ABS、GSX-S125 ABS
  • KAWASAKI | KLX125

傾向はオフロードやスポーツ車に428サイズを採用している車種が多いです。グロムやモンキーなどの小径車は420サイズです。

各社メーカーの比較

EKチェーン 428SRX2

SRXシリーズは、街乗りからロングツーリング等、幅広いシーンに使える卓越したバランス性能をもつ「ストリート用 シールチェーン」です。

カラー、値段スチール:¥8,844
シルバー:¥10,362
ゴールド:¥12,870
取り付け方法セミプレスクリップタイプ
専用工具不要
EKチェーン 江沼チェーン QXリングシールチェーン 428SRX2 シルバー【クリップ(SKJ)ジョイント付属】 リンク数:116L

専用工具不要で取り付けができるので、私はこの製品を購入しました。

DIDチェーン VX428

レースで培った技術をフィードバックした、新開発のストリート用シールチェーンです。

カラースチール
シルバー
ゴールド
取り付け方法カシメジョイントタイプ
専用工具必要

バイクのカシメツールを持っているならありですが、工具も高いので見送りです。

専用工具(かしまる君)だと、428の特殊サイズゆえ、フルセットで購入する必要があります。

RKチェーン 428MRU2

ライトモーターサイクルのための極薄シールチェーンです。

カラーゴールド
取り付け方法カシメジョイントタイプ|専用工具必要
セミプレスクリップタイプ|専用工具不要
両方付属!

EKチェーンと迷いましたが、色がゴールドだけだったので見送りました。

結論:GN125-2Fにシールチェーンは取り付けが可能

チェーンにはサイズが存在するので、サイズさえ分かれば他のどのチェーンでも取り付けが可能です。そこで必要なのが、自分のバイクのチェーンサイズを知ることです。

まずはチェーンの基本についてまとめました

チェーンの基本について知る

GN125-2Fの場合は検索すればサイズ:428116L(リンク数)であることがわかりました。また、チェーンの外プレートにもサイズは記載されています。

例として420サイズについて確認していきます。

428は例外サイズなので、420を例にしました!

4→チェーンピッチ

3桁の数字は4と20に分けられます。頭はチェーンピッチを表し、ピンとピンの間の距離を表します。

チェーンの種類を見ていると5○○や6○○など大きい数字で始まるものがあります。4から始まる車種に5や6のチェーンは使用ができません。

MEMO
排気量の大きいバイクが5から始まるチェーンを採用しています

20→内リンクの幅

幅はスプロケットと連動しています。そのため、下2桁の数字を変えるとスプロケットの交換も必要となります。

MEMO
今回の428は例外で、420に比べ内リンクの幅およびローラーの径も大きくなっています

428サイズはモーターサイクルチェーンの開発歴史の中で生まれた、モーターサイクルチェーンのみの規格とのことです。

引用元:https://mc.rk-japan.co.jp/mechanism/

リンク数について

リンク数は数えることも可能です。図のピンを1リンクとし、チェーン全体のリンク数を数えます。

以上で買うべきチェーンの規格を知ることが可能です。検索すればすぐに出てくるんですけどね!

シールチェーンを購入する際の注意点

以上のことから、バイクで使われいるサイズ(例:420や428)は守る必要があります。もしサイズを変える場合

合わせてスプロケットも交換する必要があります

同時に、下記の注意点に気をつけなければいけません。

シールチェーンはノンシールチェーンに比べチェーン幅が広くなります

干渉のポイントは主に

  • チェーンカバー
  • リアサスペンション
  • エンジン本体(Fスプロケット側)

等々、車種によって様々です。情報の少ないバイクは要注意で、人柱の情報を頼りにするしかありません。

チェーンはカット可能

チェーンは専用の工具を用いることでカットが可能です。もし希望のサイズが欠品している場合、カットして必要な長さにすることも可能です。ただし、その分値段も高くなるので、できれば希望のリンク数で購入するに越したことはありません。

工具は、一つのセットで420~530のサイズに対応しているものが買い足しの必要なく便利です。

シールチェーンとノンシールチェーンの違い

次にシールチェーンとノンシールチェーンの2つ種類の違いについて説明します。

シールチェーンについて

シールチェーンはチェーンの可動部にOリングがあり、ここがゴム製です。これによりチェーン内部のグリスが表に出てきにくいようになっています。

メリット

滑らかな動きが維持される

耐摩耗伸び性能が高い

メンテナンスが容易になる

デメリット

Oリングによる抵抗がある

伸びにくい為交換時期が分かりにくい

よって、シールチェーンはノンシールチェーンに比べ、チェーンの幅が広くなります。

デメリットであるOリングの抵抗を各社工夫して、抵抗を少しでも減らしたシールチェーンの開発が進んでいます

Q : シールチェーンは伸びにくい?

チェーンの伸びは、コマ数が多いために1リンクのわずかな摩耗でも、結果伸びてしまうものです。グリスは、ピンの摩耗をできるだけ遅らせることで、ノンシールチェーンと比べて伸びにくいチェーンとなるのです。

ノンシールチェーンについて

ノンシールチェーンはシールチェーンに比べ耐摩耗伸び性能が低いものの、適切なメンテナンスにより抵抗の少ない性能を発揮します。

メリット

給油・清掃によりシールチェーンより滑らか

軽い

デメリット

耐摩耗伸び性能が低い

こまめなメンテナンスが必要

レース車両などにはノンシールを用います。それだけチェーンの抵抗は計り知れないということですね。

その分、メンテナンスを怠ると、オイルにより不必要にゴミを拾ったり、オイル切れによるサビや、部品の偏摩耗などチェーンやギアの寿命を縮める方向になります。

シールチェーンの取り付け編

チェーンを取り付ける前の下準備

アクスルシャフトナットを少し緩める

チェーンの張り調整を行うために、アクスルシャフトナットを少し緩めておきます。

力のかかる箇所なので、緩めるのも力が必要です。

ロック用ナットを緩める

チェーンの張り調整を行うために、ロックナットを緩めておきます。

舐めないようにメガネレンチがオススメ!

アジャストナットで左右均等に締め込む

チェーンを取り付けた後に、左右のネジを締め込んで、チェーンの張りを調整します。

ネジを締めこむと、チェーンの張りが強くなります

チェーンを交換する場合はチェーンの張り調整を行う必要があります。

調整を行う際にアライメントを一緒にとってあげると、チェーンの性能を最大限に発揮できます。

チェーンの取り付け編

古いチェーンのクリップを取り外す

GN125-2Fはクリップで連結されているので、ペンチ等でチェーンを外すことが可能です。

ペンチ等でクリップを外します

クリーニングする

必要に応じてFスプロケット周辺も掃除しておくと、新しく取り付けるチェーンに汚れがつきにくくなります。GN125-2Fはカバーのナットが特殊で7mmです。

想像以上に汚れています!

新しいチェーンを連結する

古いチェーンに、取り外したチェーンのコマを利用して連結し、タイヤを回転させることでチェーンをセットします。

クリップの取り付け前に洗浄しておきましょう

コマにパッキンとグリースを塗る

セットするコマには、必ずパッキンとグリースをたっぷり塗るようにしてください。

パッキンは計4つ使用します

コマを軽圧入する

パッキンとグリースとプレートをセットした後、古いチェーンのプレートを使ってウォーターポンププライヤーで圧入します。

力強く挟み込みます

クリップを取り付ける

最後に、クリップを取り付けます。クリップには取り付け方向があるので、取扱説明書に従って取り付けます。クリップが固くて入らない場合は、圧入不足が考えられます。STEP.5に戻って、もう少し圧入します。

取り付け方向があります。

新品のチェーンには、グリースがついているので、これを取り除く必要があります。クリーニングについては下記で解説しています。

シールチェーンを選ぶ補足情報

シールチェーンを使えないバイクについて

旧車などのチェーンラインの狭い車両があります。シールチェーンはノンシールチェーンに比べ幅が広いので車体へ干渉する可能性があるため使用できません。

メーカーによっては幅をノンシールチェーンに合わせたシールチェーンの展開がある(RKチェーン)ので、検討しましょう。

指定のサイズがない場合

メーカーによっては特殊サイズのチェーンは生産が終了している可能性があります。対応法については

  1. 他のメーカーで探す
  2. スプロケットをサイズ変更して、チェーンの規格を変更する

などの対応方法があります。サイズを変更する際は、干渉に注意しましょう。


以上シールチェンの解説と取り付け方法についてでした。

感想

シールチェーンはノンイールチェーンに比べると重たく、動きの滑らかさも若干悪くなりますが、それ以上にメンテナンスにかかる時間が減るのと、チェーン伸びが減るので、長期で見ると使い勝手の良いアイテムです。

振り返りとして、125ccで選べる428サイズのチェーンはコチラ

サイズ:428のシールチェーン

比較・検討していくださいね!

最後までご覧いただきありがとうございます!

シールチェーンの取り付けの参考になれば幸いです!

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