結論ですが、盗難を回避するのは個人的に不可能だと思っています。しかし、何も対策をしていないのは、窃盗グループに盗んでくださいと言っているようなものです。
実のところ、私はヘルメット(SHOEIのGT-Airにミラーシールド、MIDLANDのインカム)を盗まれ、安全装備を失いました。。
だからこそ、お伝えしたいことがあります。盗まれないように盗難対策をしすぎるなんてことはないです。普段からの防犯に対する意識の高さが大切です。この記事では盗難についてフォーカスして解説していきたいと思います。
目次
バイク盗難の対策に鍵は有効なのか
一度盗む人に目をつけられたバイクやバイク用品は、あらゆる手段で物を盗もうとします。はじめに鍵(ロック)をしていても盗まれる事例について見てみましょう!
ハドルロックを破壊
ハンドルロックは防犯対策としては簡易なものになります。
・ハンドルロックを無理やり破壊する
・フロントを持ち上げて運ぶ(バイクを持ち上げればハンドルロックの効果はない
などがあります。特に後者は持ち上げさえすれば移動できるので、ハンドルロックだけで済ませている防犯意識はとても低いものとなっています。
YouTUBEにアップロードされているハンドルロックを破壊した盗難映像です。ご覧の通り、破壊しようと思えば出来てしまいます。
油圧カッターで切断
油圧カッターであれば、音なく大型のチェーンを破壊することが可能です。
O形のチェーンは内側から圧力をかけて破壊します。16mmでも破壊できるとのことで、その威力は計りしれません。
じゃぁ、私は油圧カッターでも破壊しにくい最強の鍵つけてるから大丈夫!
KITACOのウルトラロボットアームはプロの窃盗団でも破壊に手間がかかるとされている鍵ですが、施錠の仕方を間違えると、これでも盗まれます。
このように動かないフレーム等と連結していなければ前後輪を台車に持ち上げてバイクを移動させることが可能です。(あとは車に乗せるだけ。。。
不注意を見計らい窃盗
このケースは意外と発生件数は多く、鍵の抜き忘れやバイク用品に鍵がついていない場合です。
計画的犯行というよりは突発的なもので、その場の治安の悪さによっては瞬時に抜き忘れに気づき、盗まれます。
私のヘルメットはこれで盗まれました。盗るのはダメですが、防犯意識の低さも問題です。
イモビライザーを解除
イモビライザーは車体に取り付けられたセンサーが振動を関知すると大音量のアラームで周囲に異変を知らせる装置です。
これは強力な防犯かと思いきや、犯行グループが本気で盗みに入る場合は、簡単に解除されてしまう事例も少なくありません。
私が以前乗っていたCB400SFにはイモビライザーがついていましたが、純正のイモビライザーには解除方法が存在しています。一度突破口が作られるとアップデートしない限り、同じ手法で解除されてしまいます。
【まとめ】バイク盗難の対策に鍵を使う
盗難についての実例でした。ご覧の通り、頑張って鍵をしていても、盗まれる可能性があります。鍵をしているから大丈夫!というわけにはいかないのです。
ただし分かることは複数の鍵、もしくは切断に時間のかかる鍵をすることで窃盗までに時間を要し、窃盗団が嫌がる案件であることは間違いありませんね!
- 油圧カッターでも破壊しづらい太い径の鍵を使う
- 鍵を屋外の鉄柱につなぐなどして使用する
盗まれるまでの流れについて
盗む人は瞬時に盗難の行動に移す訳ではありません。(※鍵の抜き忘れなどは例外です。
価値の高いものほど当然盗まれる確率はぐんと上がります。高価なバイクは計画的犯行によって盗まれます。
鍵がついているか、そしてどんな種類の鍵がついているのか、の確認があります。当然鍵がついていなく、ついていなくても破壊しやすいものから盗んでいきます。鍵がたくさん付いていればそれだけ破壊に手間がかかり、盗む人は嫌がります。
周りの防犯カメラの位置や逃走経路を確認します。もっとも安全に盗むための経路を確保しています。場合によっては防犯カメラに映らないような経路を確保したり、ヘルメットを被って窃盗すれば顔も分かりません。
所有者に見つかることを盗む人は恐れています。しばらく観察して、戻らないことがわかれば盗みに移ります。バイクが盗まれるのは主に深夜が多いのもこの理由です。
必要な工具を用意して窃盗します。数分〜10分程度で跡形もなくものが無くなっています。
改めますが、盗むのは絶対ダメです!しかし、防犯対策はしっかり行わなくてはいけません。
年間の盗難件数について
警視庁のデータによると2018年は15,292件と前年比でマイナス4,892件となっています。
ちなみに件数は年々減少し、令和2年では9,018件にまで減少しています。
窃盗団から大切なものを守る為にできること
上記で説明したように、犯行グループによっては目をつけられると回避はほぼ不可能と言っても良いでしょう。しかし、だからといって防犯対策を全く行わないのは、バイクを盗んでくださいと同じことです。繰り返しになりますが、対策しないよりは対策をすべきです。
- まずは人目につかないようにする
- 盗まれないための管理が可能か
- 100%盗まれないことはない
この3点を意識して防犯グッズを用意すると良いです。
バイクカバー
バイクカバーの効果とは、犯行グループにどんなバイクなのかを知らせない為に有効なものです。まずは高価なバイクや用品は転売したら高い値段がつくことを理解しておきましょう!
そして不特定多数の人に見つからないようにすることが大切です。
バイクカバーがいざ犯行が行われる時に役に立つかと問われれば役に立ちませんが、事前に防ぐと言う観点で言えば、大きな効果です。
窃盗は高価なものがあることを認識したとこから始まりますよ!
チェーンロック穴の有無と、着脱防止機能
カバーに鍵を通せる穴があるかどうかはポイントです。これは、カバーの捲り上がりを防ぐ他、カバーの下にあるバイクの特定をを分かり難くすることが可能です。
U字ロック
U字ロックはバイクカバーと合わせて前後2つ用意できればベストです。
チェーン式に比べると油圧カッターなどの機械での破壊が難しいのと、取り付け・取り外しがスムーズにできるメリットがあります。
また、アースロックができる環境かはとても大切です。
アースロックとは基礎のある固定物に鍵でバイクを連結させることを指します
私が今住んでいる場所は賃貸で、駐車場にバイクを停めています。ここはアースロックができないので、バイクを鍵ごと持ち上げれば盗めてしまうので、盗難のリスクがぐっと上がります。
アースロックしても盗まれる??
ホイールをアースロックしても、ホイールだけ外せばバイクを盗めます。(ホイールは諦める)
この場合確実な方法としてはバイクのフレームとアースロックしているホイールに鍵を通すことです。フレームに通す隙間がないバイクについては困難な方法となりますが、通す場所一つで効果が変わってきます。
切断に時間のかかるロック
鍵についてはピンキリですが、盗む人が嫌がるのは破壊に時間のかかる道具でしょう。
KITAKOのウルトラロボットアームは破壊に時間のかかる鍵の一つです。
これを使ってバイクをアースロックすることが防犯としてとても大切なこととなります。
バイク用品の場合
まずは簡単に盗めてしまう管理は避けなければいけません。ヘルメットならバイクにあるヘルメットホルダーにつけておいたり、鍵付きのケースの中に入れておくことです。
バイク用品店にはコインロッカーが設置されているお店があるので活用しましょう!
アラームディスクロック
アラームディスクロックはバイクのディスクブレーキににつけるアラームです。イモビライザーのように振動が加わったり、傾きを感知するとアラームが鳴る仕組みです。
振動を与えずに慎重に外すことで、アラームを鳴らさずに盗難することは可能ですが、かなり手間のかかる防犯グッズと言えます。
盗む側から見たアラームディスクロックは、大きな音は周辺に響き渡るため絶対鳴って欲しくない防犯アイテムの一つです。
しかしこれにもデメリットはあります。
取り外しを忘れてバイクを動かしてしまうと、ディスク面に深い傷が入ったり、キャリパーブレーキが破損したりする可能性があります
走行前に取り外し忘れを防ぐための工夫が必要な防犯対策です。
ガレージを利用する
私は今賃貸に住んでおり、バイクは駐車場に止めています。しかし、駐車場だとアースロックが出来なかったり、バイクの存在が人目についてしまう問題があります。
保管環境によっては高価なバイクを買うのは得策とは言えない場合もあります。
貸しガレージを借りる
貸しガレージは面倒な防犯カバーをつける必要がなく、そのままバイクを入れることが可能です。また、いたずら対策も可能なので、趣味に割ける金額が多い人はガレージの利用はオススメです。
バイクを所有することは同時にバイクにとって良い保管環境を用意するぐらいの価値観でいた方が防犯対策には有効ですね!
物理的に出し難くする
駐車場が縦長の場合に出来る方法で、バイクを奥に、車を手前に置くことで物理的に出せなくする方法です。この場合、クレーンで吊り上げて盗み出すことが可能なので完璧な方法ではありませんが、防犯性は高いです。
デメリットは
バイクを出す度に車を移動されなければならない点です。毎日・毎週乗る人にとっては少々手間のかかる防犯対策です
高価なバイクにのっている場合は、これぐらいの防犯対策をしても良いでしょう。もう一度言いますが、一度狙われたら最後です。
バイクの盗難保険に加入する
万が一取られた際のことを考えて、盗難補償に入っておくのも一つの手段です。
下記では記事内でレッドバロンに関する盗難保険について解説しています。
レッドバロンの盗難保険では、盗難の被害にあった際に経過年数に応じた保険金が支払われ、次レッドバロンでバイクを購入する際の費用に充てられる制度となっています。
完璧な防犯対策はないけれど、取りづらくすることは可能
今回ヘルメットを盗まれた経験から、盗難に関して記事を書こうと思いました。
改めて、盗んだヤツは許せない(しかもライダーの安全装置を盗むなんて考えられない)し被害額も大きいのですが、私の中のセキュリティーの低さもあったなと思っています。
改めて愛用しているバイクや用品が100%盗まれないことはありません。
防犯対策というのは日々のセキュリティーの高さが需要です。一瞬の隙を盗む人は見ていること忘れないでください!
- 隙があれば盗まれる、ということを意識する
- 防犯グッズを過信しない
- 適切な保管環境を確保する
今回ヘルメットを盗まれたことは痛い勉強代となりましたが、皆様の防犯意識を改めるキッカケとなれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございます!
この記事が盗難防止のヒントになれば幸いです!