バイク用ドライブレコーダーの取り付け[ミツバ|EDR-21/G] [BMWへの取り付け]

この記事ではミツバ|EDR-21をバイクに取り付ける方法を説明します。併せてバイク用ドライブレコーダーの取基礎知識を解説します。

また下記記事で最新のEDR-22Gをハンターカブに取り付ける解説記事も公開しています。

ミツバ|EDR-21 / Gの仕様・スペック

はじめに、今回バイクにドライブレコーダーを取り付けるにあたりチョイスしたミツバ|EDR-21について詳しく仕様を見ていきましょう!

取り付けに関する情報はこちらより読み進めることが可能です。

EDR-21GαEDR-21αEDR-11α
カメラの数2(前後)2(前後)1(前のみ)
GPSありなしなし
防水○(IP66/IP67)○(IP66/IP67)○(IP66/IP67)
希望小売価格38,280円(税込)32,780円(税込)25,080円(税込)
2022年11月時点

基本的な録画性能は変わらず、カメラの数とGPSがあるか無いかの違いとなります。

GPSの機能

速度・ルートの記録が可能

日時補正が自動で行われる

今回選んだのはGPSのないEDR-21です。

消費電力について

消費電流は動作時平均で12V|0.35A (4.2W)となります。かなり消費電力は少ないです。

試しに、消費電力18WのUSB電源を作動させた場合、125ccの電圧の変化は下記の通りです。

電圧14.6 V → 14.4 V

バッテリーは12.5Vもしくは12Vを下回ると、消費電力が発電量を上回り、良くない状況になります。

発電量の少ないバイク(125cc等)でも、当ドライブレコーダーの取り付けは問題なさそうですね!

超広角162°のレンズ

ミツバのレンズは対角162°なので真横に近い範囲まで撮影できるのが特徴です。超広角で知られるGoProでも対角 148°(水平・垂直については不明)なので、映る範囲の広さが分かると思います。

ドライブレコーダー選びの上で、私は画角の広さは大事だと思っています。なぜなら、事故は真横付近で起きることも十分ありえる(割り込み等も発生しうる)ので、広いに越したことはありません。

市場にあるドラレコの中でも、ミツバ製ドラレコの映る範囲の広さは最も大きいので、おすすめです。

EDR-21の構成について

引用:https://www.mskw.co.jp/pdf/edr_usermanual.pdf

ミツバ|EDR-21の構成は上記になります。本体はシート下に収納する為、フロントカメラ側の配線は長くなっています。また、スイッチ類もハンドル周りに設置する為、コチラも長くなっています。

配線はタンクを外した既設配線に沿って設置します。これは熱の影響を受けにくい安全なルートです。

カメラステーも付属

カメラにはベースがついているので、両面テープで固定ができます。車種によっては平面で固定ができて、撮影に車体が干渉しないような最適な位置がない場合はオプションのアダプターを使うことでスマートに取り付けが可能です。

オプションを使った取り付けイメージ
(写真2枚)

MEMO
両面テープで固定する場合は必ず脱脂してからにしましょう

対応可能なメモリーカードサイズ

メモリーカードは最大256GBに対応しています。それに伴う記録時間は下記の通りです。

画質 \ 画像サイズ        1080P FHD720P HD
HIGH15時間41分23時間34分
MID19時間29分28時間59分

記録時間を超えた分には上書き録画となります。

MEMO
ナンバーの解析などに備えて、画質はHIGHがオススメです

手元のスイッチで録画した分に関しては上書き保存されない

任意で撮りたいタイミングがあれば、前後15秒の録画が可能な「手動録画」にも対応しています。この記録ファイルは上書き保存で消えないファイルとなります。


以上ミツバの基本仕様でした。ミツバ含め、他のドライブレコーダーについては下記でより詳しくまとめているので、他の機種が気になった際は併せてご覧ください。

次は具体的にドラレコをバイクに取り付けるための必要な知識について解説します!

STEP1:電源確保

はじめにドラレコの電源について解説します。ドライブレコーダーの電源の取り方については2通りあります。

  • バッテリーから直接電源確保する
  • アクセサリー電源(ACC)から取る(非推奨)

まずは知っておきたい基礎知識から解説します!

バッテリーから直接電源確保する

安定した電力を確保できます。

ミツバのドラレコは車載バッテリーからです!

ドライブレコーダーは基本バッテリーから直接電源の取り出しを行う仕様が多いです。その為、付属品もバッテリー接続用の配線が付くので、そのまま接続してOKです。この接続方法を「バッ直」と呼びます。

バッ直とは

ケーブルをそれぞれバッテリーのプラスとマイナスに接続し電源を直接バッテリーから取る方法です。

バッテリーからの電源供給は安定した大容量の電気を確保できることがポイントです。しかし直接バッテリーに接続すると、常に電源が供給される「常時電源」となります。

常時電源とは

バイクのエンジンを止めても電流が流れ続ける状態のことです。次バイクを起動させたい時にはバッテリー残量がない状況となる可能性があります。

ただし、ミツバのドラレコはACC電源に連動したバッ直となります。

ドラレコはACC電源と連動したバッ直で接続する

ミツバのドラレコ(および多くのドラレコ)はバッテリーへ接続するのと併せて、ACC電源へ接続します。繋げる配線は

イグニッションをONにした時に12Vの電圧が発生し、OFFにすると0Vになる

上記の配線に接続します。これにより、キーONにした時だけドラレコが起動するので、バッテリー上がりの心配がありません。

取り付けには下記の作業が必要です。

  • 検電テスターでACC電源の電圧を確認する
  • タンクや必要に応じてカウルを外す

以上の作業が伴うので、不安であればショップに依頼するのがオススメです!

アクセサリー配線から電源を確保する(非推奨)

配線の接続を最短距離で行えます

バッ直にしない方法としてはアクセサリー電源から取る方法があります(バッテリーには接続しない)。

しかし、これだとドラレコ側の設定した時刻を保持できないため、常時電源であるバッ直での接続となります。

また、ACC電源でない方が良い理由として、途中で電源が落ちることなく本体を駆動させるためには安定した電源を確保する必要がある為です。

STEP2:取り付け位置の確保

次に、カメラをバイクに設置する際の注意点をまとめました。

フロントサスの沈み込む際の干渉に注意

フロントにカメラを設置する際、センターにカメラを取り付けた場合の注意点としてタイヤが沈み込んだ時にカメラと接触してしまう可能性があります。

ホイールから遠く離れた場所に設置できるのであれば、干渉のトラブルを避けれるのでオススメです。同時に地面からの跳ね上げた汚れもつきにくい場所としても最適です!

汚れはつきやすいので、定期的に拭きましょう!

広角レンズのため、映り込み注意

ドライブレコーダーは超広角のため、写る範囲がとても広いのが特徴です。そのため、取り付けたカメラの位置によっては干渉物があり、全体を映せない場合があります

写真の例だと、ヘルメットの真横にカメラを付けましたが、左側は完全に死角となっています。交通事故の場合は真横で起こる事故(サイドの接触や追突など)があるので、できる限り死角を作らないことが大切です。

リアはナンバーに取り付けが可能

リアカメラは、ミツバのドラレコ用ステーを使うことで、ナンバー横に取り付けが可能です。このステーを使うのが一番手間かからず取り付けできる方法です。

POINT!

角度調整ができます。

振動しやすい場所は非推奨

リアフェンダーに取り付ける際、手で押して簡単に揺れるような場所への取り付けは非推奨です。

振動の大きいバイクに特に顕著に発生しますが、走行のエンジンの振動でカメラの映像が乱れるほか、道路のギャップでの揺れなどでも映像が乱れるので、車体に取り付けるような安定した場所へ取り付けるのがオススメです。

映像が乱れるとナンバーの解析が難しくなる可能性があります

STEP3:ドライブレコーダーの本体&ケーブルの設置

取り付け位置が確保できれば、実際にバイクを例に作業していきます。下記の作業を一人で行うことが求められるので、実際に見てみて

これは無理そうだなぁ

と感じた場合はショップへの取り付け作業依頼を推奨します。

ACC電源を探す(必ず最初に!

ドライブレコーダーを取り付ける際は、車載バッテリーのマイナス端子を外しておくことをおすすめします。

ショートしてバイクの配線や接続の機器を壊さないためです

ショートとは

バッテリーの+からーへ抵抗なく電流が流れること。配線が燃えたりする原因となる

その為バッテリーからマイナスを外しておくことで回避できますが、その前に検電テスターで行っておきたい作業があります。

電圧を測定できる検電テスターが便利!

ミツバのドライブレコーダーを取り付けるためには、下記の条件を満たした配線を探す必要があります。

  • 12V以上の電圧がある配線
  • イグニッションONで電流が流れ、OFFの時は電流が流れない配線

エーモンのデジタル検電テスターなら、電圧と導通の確認ができるので、私は使っていて不満は感じません。

なぜこれを最初にしておくのかと言いますと、車載バッテリーのマイナスを外してしまうと、検電テスターでの導通・電圧チェックができなくなってしまうからです。ACC電源確認後、バッテリーからマイナス端子を外します。

マイナス端子を外すとエラーが出る車種もある

BMWのバイクのように、バイク全体の電圧をチェックしている車種は端子を外した瞬間にエラーが出るものがあります。特に高級バイクに多いと思うので、作業前にディーラーに確認した方が確実です。

ACC電源を分岐させる

ACC配線を分岐させるには2通りの方法があります。

  • ACC配線を一度カットして、ギボシを取り付ける
  • エレクトロタップで分岐する

推奨の方法はギボシで接続する方法です。

ギボシは必ず電工ペンチを使って取り付けます。

Y型接続端子

取り付けたギボシに、エーモンから出ているY型接続端子を取り付けることで分岐が可能です。

この作業には少なくとも配線カットの工程が必要です。工具は電工ペンチとギボシ端子です。配線のこと、もう少し詳しく知りたいなら下記で配線の種類・工具について解説しています。併せてご覧ください。

ACC電源に関してはイグニッションONで12V以上であれば、基本どこでも構いません。本体近くのACC配線が最短距離で接続できるのでオススメです。

ACC電源の取り出しはメーカーのハーネスが便利

並行輸入の車両や年式の古いバイクでなければ、社外品で電源取り出しハーネスのアクセサリーを使うことが可能です。

ハンターカブを例にとると

バッテリー付近にサービスチェック用のハーネスがあります。ここにキタコから出ている

電源取り出しハーネスを接続することで

ACC電源を取り出すことができるので非常に便利です。何より専用の工具が不要なので、敷居が低く、かつ確実にACCからの電源取り出しが可能です。

このような電源取り出しキットは車種ごとにアクセサリーが用意されているので、専用品を用意するようにしましょう!

エレクトロタップは要注意

既設配線から電気をもらうことが可能です。

エレクトロタップはACC電源の配線と一緒に挟むだけで電気を分岐できる便利アイテムです。注意点としては、接触不良が起こりやすい場合があります

エレクトロタップの注意点

接触不良が起きた際に、原因の特定が難しくなります。

自分で取り付けたものとはいえ、まさかここ!?というパターンも多いです。確実な分岐を行うには、ギボシやスプライス端子での分岐がオススメです。

車体への取り付けは仮付がおすすめ

写り込みがないか確認してから取り付けます

カメラをバイクにセットする際、粘着テープを使って固定する場合は注意が必要です。カメラは想像以上に広角なので、取り付けた後に写真のように写り込みが多いことはよくあります。

ミツバのドライブレコーダーはアプリでプレビューができるので、仮付してから微調整を行います。

配線ルートは既存のメインハーネスに沿って設置

タンクやカバーを外すと作業効率がUP!

基本はバイクにすでに通してあるケーブルに添わしてカメラの配線を設置します。これは、既存ケーブルの位置が最もエンジンの熱の影響を受けにくく、安全に配線を通せるメーカー推奨の場所だからです。

既存ルートに配線を設置するとなると、タンクを取り外したり、写真のようにタンクをずらすことで取り付けが出来ますが、燃料ホース等が繋がっているので、この方法に抵抗がある方はショップに取り付け依頼をした方が安全です。

車載バッテリーへ接続する

必ずプラス→マイナスで取り付けます!

最後に電源ケーブルをバッテリーに接続しますが、取り付けは必ずプラス側が先です。その後、外しておいたマイナス端子と共に、マイナスへ接続して完了です。ここでマイナスとプラスを間違えると、接続機器が壊れてしまうため、接続は間違えないようにしましょう。


最後に番外編として、HONDA|CT125 ハンターカブ にミツバ|EDR-22Gを取り付けた際の記録をまとめています。

下記章ではBMWのバイクにドラレコを設置した際の記録をまとめておきます。尚、作業についてはディーラーに依頼しています。

BMW|R1200GSに取り付ける

R1200GSに取り付けた際の情報についてまとめました。

本体の収納場所

本体はタンデムシート下に収納が可能です。BMWの場合はETCが標準装備なこともあり、こういった機器を収納するスペースは少しは確保されています。

配線ルート

配線ルートは写真のラインでフロントカメラとスイッチを引き込んでいます。他にもケーブルが通っているので、同じルートで配線して結束バンドで固定します。

ケーブルの収納場所

本体の収納スペースはあっさり確保できたものの、配線ケーブルの収納スペースはほとんどありません。

特に配線の中継ポイントは少し大きくなっているため、収納が難しいです。ディーラーで配線をしてもらった場合は、バッテリーのきわを通って、コネクタを隙間に差し込んでいました。

カメラの取り付け例

BMW|R1200GSにオプションのステーを使った取り付け例です。

R1200GSは特に振動が発生しやすい車種の1つですが、走行中に映像が大きく乱れることなく安定した撮影が可能です。

ただし加速時は多少乱れます

ディーラーでつけた場合の費用について

BMWのディーラーで取り付けた場合の工賃をまとめました。

項目金額
本体の取り付け・配線作業38,500円
専用カメラステー11,980円
専用カメラステー22,750円
MEMO
正直、目び出る金額ですね!。。

自分で作業するとエラーは出る?

私の乗っているR1200GSを含む近年のBMWのバイクはCANバスネットワークシステムによって制御されています。

CANバスネットワークシステム

バイクの情報(燃費や温度等)や故障に関する情報等システムを監視するネットワークが構築されています

このシステムがあるが故に、バッテリー電圧を監視しているCANバスネットワークシステムが、後付けアクセサリーが使う電力を漏電と認識し、エラーと認識してしまうようです。

素人が管理できる部分でないので、今回はディーラーに依頼しました。


以上、ドライブレコーダーに必要な電源の確保・取り付け位置の確保・取り付けの作業に必要な作業をご紹介しました。

個人的にバイクにとってはドライブレコーダーは必須のアイテムではありますが、取り付け工賃が高いのがバイクのドラレコの特徴でしょう。

作業自体は慎重な作業が必要ですし、間違った作業は故障の元なので、自分で取り付ける場合は情報をよく理解して行う必要があります。それ以外はバイク屋で取り付ける事を強くおすすめします

ドライブレコーダーについて、他のラインナップについても知りたい場合は下記の記事で解説しています。

HONDA|CT125 ハンターカブ編

この記事がドライブレコーダーの取り付けの参考になれば幸いです!

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