モトブログは使う機材も多いし、どの機種を使えば良いのかも始めて取り掛かるには難しいですよね。それに、凝ったことをすると走り始めまでに時間かかるしで大変な準備になってしまいます。
今回は私が持っているカメラ機材を組み合わせた手軽な方法でモトブログをする方法を紹介するとともに、編集方法についても解説していきたいと思います。
目次
モトブログをしてみよう
- 軽量・小型・防水であること
- 風対策をすること
- 色々試してみること
この3点が特に大切なポイントだと思います。
軽量・小型・防水であること

バイクは車と違い安定した環境下にある乗り物ではありません。雨が降ることもあるし、振動が多いので軽量でないと不向きですし、大きい機材を扱うには不安定な乗り物です。
アクションカメラの存在は、そんなバイクだからこそ最適であると言えるでしょう。
風対策をすること

映像のクオリティを上げるには音の存在は欠かせません。カメラのマイクに風対策をすれば良いのですが、バイクは高速であれば時に100km/hで走ることもあり、その風の勢いたるやマイクにとってはとても酷な環境です。
風対策をした音はとてもリアルな走行音が収録でき、映像クオリティが上がること間違いなしです。
色々試してみること
撮影のセッティングや機材の使いやすさは使って、経験していくのが良いです。スムーズなセッティングはツーリングの支障にもなりませんし、ツーリングが終わった後の映像編集もまた楽しみの一つになるでしょう。
動画機材の特徴を紹介

私が持っているカメラはInsta 360 ONE XとGoPro HERO7です。それぞれの運用方法をまとめました。
GoProに外部マイクを接続する
GoPro単体でも録画・録音が可能です。しかし、それ単体だと風切り音が強く録音されてしまいます。
風対策をするには、マイクを風のない場所に設置することが有効な手段です。(方法についてはのちの音声別撮りでも紹介します。
バイクの音も会話も録音したい

この場合、ヘルメットにGoProを接続し、アダプターを付けた上でピンマイクをヘルメットに装着します。これで風切り音がほとんどないモトブログが撮れます。
ただし、バイクの音は小さくなってしまいます。
いつでも手軽に撮影できることが最大のメリットです。複雑な設定が多いと、持続しないですよね。。
・防水仕様なので、雨になっても撮影可能
・ヘルメット単体で完結できる撮影環境を構築可能
GoProの車体への取り付け方法やアクセサリーについては記事末端にレビュー記事を記載しているので、併せてご覧ください。
Insta360 ONE Xと外部マイクを使う

Insta360 ONE Xは360度の映像や写真が撮れることが特徴です。もちろん、これも単体で音も録音できますが、GoPro同様に音声の別撮りで風対策をすることが可能です。
しかしONE Xとマイクを組み合わせた使い方だと、本体に接続したケーブルが写ってしまいます。決して映ってはいけないことはありませんが、映像として記録するのであれば、不必要なものはなるべく映したいくないものですよね。
・軽量なボディはバイクで使うに最適
・旅の思い出の振り返りに良い
Insta ONE Xの車体への取り付け方法やアクセサリーについては記事末端にレビュー記事を記載しているので、併せてご覧ください。
動画を撮影する
ここでは、カメラの撮影設定から運用に至るまでの情報をまとめていきたいと思います。
最適なフォーマットについて
撮影するにあたり、どの設定で録画れば良いのかについてご紹介します。
GoPro | SONY | |
モデル | HERO7 | FDR-X3000 |
画素数 (フレームレート) | ・3840×2160 「60fps/30fps/24fps」 ・1920×1080 「240fps/120fps/60fps/50fps」 | ・3840×2160 「30p/25p」 ・1920×1080 「120p/100p/60p/50p」 |
撮影可能時間 | 64GB・4K・30fpsの場合 2時間 | 64 GB・60Mbps・4K・30pの場合 2時間05分 |
ファイルサイズに関しては、どちらも同じ条件であれば記録できる時間は約2時間となります。設定の違いは主に下記の3つで差が出てきます。
画素数について
1920×1080はFullHD、3840×2160は4Kと呼ばれ、画素数が増えるに従いデータ量が増えます。
ポイントは、その動画をどのように活用していくかなので、思い出の振り返りとしてなら、1920×1080「FullHD」で十分ですし、より高画質で残したい・モニターが4Kに対応しているので全画面で鑑賞したい・作品として作る場合は3840×2160「4K」が良いでしょう。
フレームレート(FPS)について
フレームレートは1秒あたりに何枚の写真を記録するかの数値となり、60fpsであれば1秒に60枚の写真を記録することになります。
当然30fpsの方が60fpsと比べても容量は少なくなります。ドライブレコーダーとしての瞬間の記録の大切さや、スローモーションとして動画を扱う場合は60fps、自然な映像としてのビデオログであれば24fps・30fpsが最適です。
ビットレート(Mbpm)について
同じ画素数でビットレートが高い場合は、細部に至るまで鮮明な映像になります。その分ファイルサイズも大きくなり、高ビットレートはパソコンにより、まともに再生できない場合もあります。
最適なメモリーカードについて

次に、使用可能なメモリーカードの最大サイズについて見ていきます。
GoPro | SONY | |
モデル | HERO7 | FDR-X3000 |
最大サイズ | 128GBまで | 128GBまで |
使用できるメモリーカードの最大サイズはどちらも128GBとなっています。
一枚あれば、4Kでも4時間記録できるので、一日はこれ一つで十分です。念の為、私は予備でもう一枚携帯するようにしています。
書き込み速度について
フィルサイズの大きい4Kなどを撮影する際は、メモリーカードの書き込み速度はとても重要なお話です。
4Kを記録するには、下記の転送速度が保証されているメモリーカードが良いでしょう。私は、UHS-3のメモリーカードを使っていますが、記録が停止したことは一度もありません。
転送速度 | |
UHSスピードクラス3 | 30MB/秒以上の最低転送速度 |
UHSスピードクラス2 | 20MB/秒以上の最低転送速度 |
CLASS10 | 10MB/秒以上の最低転送速度 |
バッテリーの運用について

バッテリーはどの機種でも、だいたい1個につき1時間は撮影できる印象がありますが、ツーリングの全行程を撮影するとなると足りなくなります。
GoProの場合はバッテリーチャージャーを使うことで、バッテリーが空になれば充電済みのバッテリーを使用し、動画撮影中に空のバッテリーを充電するといった使い方が可能です。数は3つあれば十分です。
必要なものはバッテリー3つ・モバイルバッテリー・充電器・ケーブルです。
クリーニングについて
動画を撮影していると、レンズに虫が当たって、映像に映り込むことが時々あります。回避する方法はなく、その都度レンズクリーニングをする必要があります。
クリーナーシートを携帯しておけば、いつでもレンズは綺麗な状態で撮影が可能です。これも持っておいた方が良いアイテムです。
綺麗に音を録音する方法
映像の品質を上げるには、音の品質がとても重要です。この章では音を綺麗に録音する方法について紹介します。
マイクをヘルメットにセットする
会話を綺麗に録音するには、小型のピンマイクをヘルメットにセットするのが良いです。セットする場所としては、ヘルメットの着脱に影響のない場所が最低条件となります。
綺麗に録音できる場所

ヘルメットのここは着脱の影響もなく、会話を綺麗に録音できる場所です。ここだと、インカムなどのヘルメットに取り付けたスピーカーの音も録音が可能です。

コードはチークパッドの下に通しておきましょう。これで、フィット感の影響もありません。
少し難ありな場所

口元に近いこの位置は、ヘルメットの下からの風の入り込みが少しあり、雑音が多い音声になります。また、口に近いと呼吸の音も結構入るのも気になるところです。
マイクをバイクにセットする
バイクの音を綺麗に録音するには、走行風を防ぎつつ、マフラーに近い場所が迫力ある音を撮れるポイントです。
綺麗に録音できる場所

タンデムでない場合はリアシートに固定するのは綺麗に録音できる場所の一つです。ここは風の影響を受けにくいのと、シートがクッションとなり、硬いものがぶつかる雑音も発生しないことがポイントです。
あと録音スイッチも押しやすいですね!
この映像はタンデムシートで録音しています。

後ろポケットもオススメです。ここはマイクが体に接しているので、バイクを降りたあとにケーブルを外したりする必要がないのが良いポイントです。シートに座った時に物がある感覚はありますが、私は違和感なく乗れる範囲だと思いました。
風の影響は少し受けやすいので、マイクの風対策は大切です。
少し難ありな場所

パニアケースの中は音がこもりやすく、上の方法に比べるとクリアでない印象があります。また、パニアケースのどこかに固定しておかないとマイクがケースの中で動いてしまい、その音も拾ってしまいます。
ZOOM H2nはマイクと排気音をそれぞれ録音可能

Zoom H2nは手軽に導入できる録音機器の中では圧倒的な高音質で迫力のある音を録音できるレコーダーです。マイクの接続の煩わしさはありますが、マフラーの音とヘルメット内の会話の録音のW録音が可能で、会話の音を消した映像を作ることも可能で、臨機応変な編集ができるのがポイントです。
・バイクの音と会話を別々で録音が可能
Zoom H2nについては記事末端にレビュー記事を記載しているので、合わせてご覧ください。
ヘルメットのマイクを別撮りマイクに接続する注意点
マイクのケーブルは長めにしておきます。注意なのは、バイクから降りる時にケーブルの存在を忘れていまい、勢いよくケーブルを引っ張ってしまうことです。機器の破損にも繋がってしまいます。
一つの対策として、ケーブルを長めにしておくことで、多少の余裕(許容)を作っておくことです。忘れて降りても、その動作で抜けることはなくなります。最悪引っ張ったとしても、中継ポイントで外れてくれる可能性があります。
綺麗に録音するポイント、まとめ
・風の影響を受けない場所にマイクを設置する
・録音のON・OFFが押しやすい場所に設置する
マイクが動いてしまう環境では、擦れ音や本体が硬いものにぶつかる音などの雑音が入りやすく、ポケットの中に入れていた場合も同様です。
複雑な設置ほど録音が面倒になるので、手軽に操作ができるのも大切なポイントになります。
動画を編集する環境について
この章ではいよいよ撮影した映像を活用していく方法について紹介します。まずは環境についてご紹介します。
編集環境について

はじめに私がストレスなく動画編集するためのパソコンを紹介します。
iMac (Retina 5K, 27インチ, 2019) | |
プロセッサ | 3.0GHz 6コア Intel Core i5 (Turbo Boost使用時最大4.1GHz) |
メモリ | 16GB(8GB x 2)2,666MHz DDR4メモリ |
この仕様で4K映像や360度の映像を扱い、編集しています。動作が固まることは少ないですが、それでも稀に固まります。これぐらいのスペックはあったほうが良いかもしれません。それだけ、ファイルサイズの大きな映像を扱うことは負荷の高い動作と言えます。
動画ファイルの保存先について
保存に関してはパソコンに保存していくといつかファイルがいっぱいになる状況に直面することになります。
私の場合はNASを使い、完成した動画ファイルはパソコンから移動するようにしています。
数年経って、編集の予定がないファイルについては削除していくようにし、貴重な素材については引き続き保存するようにしています。
ビデオソフトでの編集について
編集ソフトはFCP Xを元に簡単に紹介します。
ファイルを取り込む
ファイルを取り込む手順は特に難解な操作なく、読み込みを行うのみです。
FCP Xで編集する場合は動画を読み込む際に「プロキシメディアを作成」にチェックを入れましょう。
YouTUBE参考
音声と映像を結合する
音声を別撮りしている場合は、音声ファイルも取り込んでおきます。
FCP Xには音声の同期機能があります。音声ファイルと映像を選択し、「クリップの同期」をクリックすることで、コンピューターが判断してファイルを結合してくれる機能です。
YouTUBE参考
Insta360 ONE X × FCP Xの場合
現状FCP Xで動画編集をしようと思うと、INSTAのファイルを一度MP4に変換する必要があり、手間がかかります。
撮影すると、2つのファイルが作られます。これはレンズが2つあるので、正面と背面のカメラによるものです。この2つのファイルを組み合わせることで360°の映像が完成します。専用のソフト(公式ページよりダウンロード可能)からMP4に変換します。
mp4変換時の出力設定
出力の際にビットレートを設定できます。9から200まで任意に設定が可能です。
そこで、レートの違いによりどの程度差があるのか比較しました。

ご覧の通り、差がわかりません。笑 でもたしかにディテールに関しては高ビットレートなものがクリアなので、私は普段60Mbpmの設定にしています。
変換元のファイルは専用のソフトがないと再生が出来ないので、MP4に変換した後は削除しても問題ありませんが、後に別アングルで素材を使いたいとなると、この元データベースが必要となるので、保存しておく必要があります。
TouTUBE参考
まとめ

最後に、私の撮影設定をまとめます。
・音は別撮りを行い、基本は録音し続ける
・Insta360は周りの環境が良い時のみ使用する
以上の組み合わせで動画を作成しています。かなり贅沢な環境であることは間違いありませんので、取り入れるポイントを取捨選択しながら活用してもらえればと思います。
動画編集後のまとめ
・音のリンクを忘れないうちに行っておく
・完成後の撮影データは外部ストレージへ移動
ぜひよきバイクライフを記録して見てください!
バイクへの取り付けについても含めたレビューを書いています。
Insta360 ONE Xについてのレビュー

GoProについてのレビュー

ZOOM H2nについてのレビュー
