「キャンツー用にテント買いたいけど、収納サイズが気になる」
「キャンツーに最適なテントってあるのかな??」
テントはキャンプツーリングをする中で1、2位を争う収納サイズの大きさが特徴です。そのため、テントをコンパクトにすれば、ぐっと荷物の容量が減ります。
でもテントっていろんな種類があるので、キャンツーで使用するテントは何が最適かの判断は難しいですよね。
そこで、テントを何種類か所有しておりバイクでテント泊ツーリングに出掛けてた経験からキャンツーにおいて私が便利だと感じる仕様や機能を紹介していきます!
目次
キャンプツーリングに最適なテント選びのポイント5選!
自立式 or 非自立式
テントはベグがなくても居住空間が確保できる自立式と、ペグがないと空間を確保できない非自立式に分けることが可能です。
ペグとは地面に刺す杭みたいなものです。
自立式
自立式はペグなしでもテントの形になります。メリットは風のないときはペグダウンをしなくても使えることです。設営が楽な他、ペグが刺さらないほどの固い地面、例えばアスファルトの上でも設営ができます。
自立式はその分フレームの重量が増しますが、フレームを軽くしたり形状を工夫することによりデメリットを少なくています。
非自立式
非自立式はペグとガイラインがないと空間を確保できないテントを指します。よってペグダウンが出来ない場所での設営は困難を極めます。
非自立式は無駄がなく、軽量・コンパクトになるメリットがあります。キャンプ道具を軽くしたい場合は非自立式のテントの選択肢が多くなります。
テント内で過ごす or テント内は寝るだけ
テントは前室の広さで使い勝手が大きく変わってきます!前室とは寝室とは別の入り口にあるエリアのことを指します。
前室>寝室
前室の活用は、雨が降ってるとき、そして寒い時などは前室で過ごすなどして使うことが可能です。
濡れたままテントに入って、濡れたレインウェアを脱いでからインナーテントに入ることができます。こうすれば寝室エリアを濡らさずに済みます。
また広い前室があると、テント内で料理とかも出来ます。必ず換気はしっかり行いましょう。環境にあまり左右されずに過ごすことが出来る他、使わなくても荷物置きにも活用することが可能です!
前室<寝室
前室が寝室よりも狭いものは主に山岳テントに見られます。スペースとしては靴やバッグを置くぐらいの簡易なものが多いです。
道具を外に出していると濡れてしまうのも前室にいれておくことで防ぐことができます。例えばキャンプ道具とかバイクウェアはテントの中にいれておくたけで随分と朝露から濡らさずに済みます。
前室はタープと呼ばれるものでつくることも出来ますが、設営に時間が掛かります。
このスタイルも開放的で気持ち良いのと同時にプライベート空間を作れるしでメリットがたくさんあります。
ダブルウォール or シングルウォール
インナーテントの上にアウターフライを被せるダブルウォールとアウターフライのみのシングルウォールに分けることが可能です。快適性で言えば断然ダブルウォールです。
ダブルウォール
ダブルウォールはアウターとインナーテントの2重構造のテントを指します。生地が増えるので重量増になりますが、メリットは外気温と内気温の温度差を和らげる働きがあり、結露の発生を穏やかにする役割があります。
またインナーテントは底からの虫等の侵入を防ぐ他、前室に荷物を置いたりと何かと便利に使える仕様です。
シングルウォール
一方のシングルウォールは生地が一枚なので非常に軽量ですが、外気温と温度差が大きくなり、テント内側に結露が多く発生しやすいことが多いです。
結露は寝袋を濡らしたり、テント内側に溜まってしまう可能性があります。寝袋を濡らさないために防水のものを使ったり、カバーをかけて使うなどの工夫が必要な他、荷物を入れるスペースは少なくなってしまいます。
ダブルウォールならインナーも同時に立ち上がる!
ダブルウォールの場合、アウターフライを立ち上げるとインナーテントも同時に立ち上がる吊り下げ式とインナーテントをフレームに引っ掛けてからアウターフライを被せる仕様かで組み立てやすさが異なります。
吊り下げ式
私が持ってるMSR|ハバツアーは外フレームのため設営がとても簡単です。フレームを本体にセットしてから、引っかけるだけ。引っかけると同時にインナーも立ち上がります。
同時に立ち上がるのはインナーテントがアウターフライにトグルで連結されているためです。簡単に外すことも可能です。
設営が簡単なモデルは、ツーリングでキャンプ場に着いて、疲れた身体でテントを設営するときに楽です。これにつきます。東日本をバイクで長期旅行してたときは後半ほんとテントを張るのが面倒でした。
そんな時にインナーが同時に立ち上がるのはメリット大です。
引っ掛け式
吊り下げたインナーテントの上にレインフライをかける構造です。このテントは組み立てに2アクション必要です。
長期のツーリングにおいては夜露で濡れたアウターフライだけ別に収納することも可能ですし、アウターだけ乾かすこともできます。必ずしも使いにくいとは言い切れませんね!
吊り下げ式でサクッと設営!
大きく分けて2つの設営方法がありますが、バイクツーリングでは吊り下げ式の方が使い勝手が良い!です。
吊り下げ式
吊り下げ式はポールにテント本体についているフックをフレームに引っ掛けて行くだけの作業で設営できる仕様のことです。明かりが少なくても設営できるので、短時間で設営できる特徴があります。
デメリットはフックが壊れる、もしくは外れる場合があります。風が非常に強い時に発生しやすく、悪天候においては次に紹介するスリーブ式の方が強いです。しかし、そんな環境であれば素直にホテルに泊った方が安全だと思います!
バイクツーリングであれば山岳テントに求められる機能ほどは必要としないと感じます。
スリーブ式
スリーブ式はポールをテント本体のスリーブに挿し込む方式の仕様です。これは山岳テントに多くみられ、耐風性に優れています。
デメリットはやはり慣れないうちは設営にとても時間が掛かります。特にポールの先がスリーブ内で引っかかり、うまく挿せない状況は発生します。
またスリーブが途中で分割されている仕様の場合、ポールが飛び出してしまい次のスリーブに連続して通すのが難しい点も挙げられます。
山岳テントの動向をみる
山岳テントであるモンベル|ステラリッジのインナーテントについて、以前のモデルはスリーブ式でした。また片方が袋状になっているので、スリーブにポールを挿せば立ち上げが可能で、体の移動量は最小限かつ短時間で設営することもできるのです。
2020年ステラリッジテントはモデルチェンジし、吊り下げ式となりました。体の移動量は増えましたが、設営のしやすさは万人受けする仕様です。
山岳テントでも取り入れられる吊り下げ式は実用性ありの仕様であることが分かります。
以上キャンプツーリングに最適なテント選びのポイント5選の解説でした!まとめると、快適な仕様は下記の通りです。(個人差あり!
- 自立式で張る場所を選ばない
- テント内でも過ごせる広い前室
- ダブルウォールで結露を抑える
- インナーテントは同時に立ち上がる
- 吊り下げ式が簡単便利!
テント選びの参考にしてください!この記事の最後には各社モデルの比較一覧も紹介しています。
使って感じる気になる点
通気性の有無
私にとって通気性はとっても重要です。特にキャンプツーリングとなるとベストシーズンである春や夏に行くことが多いと思いますが、時にテント内が暑すぎて寝れないこともあります。
テント内の通気性が悪いと、寝るに寝れない状況になるためです!
通気の良さにおいて重要なポイントは
左右に大きなメッシュの開口部が2つあること
これで風通しはかなり良くなります。風の通り道をは広いに越したことはありません!
開閉部は入り口1箇所だけだと、テント内の空気は滞留しやすく、通気性はあまり期待できません。
山岳テントだと入り口がひとつなので風の抜けが良くないです。(一応ベンチレーションは用意されていますが、気温が高い時はあまり機能しません)
明るいうちにテントを設営してテントを干したり、やることもなくてテント内で過ごすことも出てくると思います。そのときに通気性がないととても暑くて中に居れない状態となりますので重要です。
あと、開口部にはメッシュがあると快適で、虫の侵入が劇的に減りますよ!
耐風性の強さ
時に非常に強い風の時にテントを張る機会がでてくると思いますが、この時に注意したいのは風を受け流す形状かどうか、です。
山岳テントに多く採用されるドーム型は風を受け流しやすい形状で耐風性に優れています。
ただしその分中の居住性は悪くなります。室内の高さが低いテントの方が耐風性には優れているので、個人的には居住性<耐風性でテントを選ぶようにしています!
ポールエンドの汚れの拾いやすさ
設営してみないとわからない項目ですが、やたら土を噛む仕様のテントはあります。笑
特に複数のパーツがエンドに集中していると汚れを拾いやすいです。できればシンプルな仕様で土汚れを噛みにくいテントだったら嬉しいのに!とは思います。
テントの重さを左右する仕様
テントの重さを左右するのは大きく分けて生地とポールです。そこで山岳テントのスペックから軽量化のポイントを探りたいと思います。
生地
山岳テントに使われる生地で耐久性と軽さのバランスがとれているスペックは
20D〜30D ナイロン (アウターフライの場合)
となります。こちらはモンベルの山岳テントを参考にしました。もちろん同じスペックの生地でも弱い生地もあれば強い生地もありますが、一つの目安にはできます。
MSR|ハバツアーは2人でも広々とした空間があるテントですが、カタログスペックの総重量は2.38kgとこの大きさに対しては非常に軽量です。こちらのスペックは20Dナイロンなので、山岳テントスペックであることがわかります。
ポール
MSRは山岳寄りのテントのため
細くて軽いポールを採用
しています。ただ細いだけでなく、折れずにしなる特徴があります。
特に多くのメーカーが採用しているのはDAC製のフレームです。私が持ってるテント(モンベル、ニーモ、MSR、ヒルバーグ )全てDACでした。
このフレームを使った有名な椅子はヘリノックスですね!DAC社の子会社のブランドです。
生地の引き裂き強さもありますが、フレームが軽くしなやかでありながら、強度が強いフレームを製造しているメーカーがDACであり、多くの企業が採用している秘訣ですね!
テントと共に併せて使いたいアイテム
グラウンドシート
グラウンドシートはテント底部に使用するシートです。フットプリントと呼ばれる場合もありますが、物は同じです。
目的としては
- テントのボトムの磨耗を和らげる
- 底部からの水の侵入を抑える
などの役割がありますが、補助的な使い方としては撤収時にテントの収納に使ったり、荷物置き場にもなるので便利ですよ!各テントに専用品が展開されています。
セームタオル
テントは露でテント表面や内部が濡れてしまいます。収納する前に拭き取ることで、家に帰ってからのメンテナンスが楽になります。
拭き取るのはタオルでもOKですが、相当な水量になるので繰り返し給水→脱水が可能なセームタオルがオススメです。微細な穴により吸水性が抜群に良く、またしっかり保水できるので拭き残りもかなり少ないのが特徴です。
ルームライト
ルームライトはテント内で使用するものですが、光量は多くある必要はありません。そのため軽量・コンパクトなものがオススメです。
個人的なオススメはソーラーランタンで非常に軽量である特徴に加え充電も太陽光を利用し、ツーリング中の充電も可能な製品となっていて、長期のツーリングに使いやすいランタンになっています。
まとめ!私にとっての理想テント選び
最後に、私にとっての理想テントについてまとめます。以上の内容から、重要視する項目は下記の通りです。
ダブルウォール・インナーテントは同時に立ち上がる、広い前室
その上で長期のツーリングテントとしてはMSRのHubba Tour 2をバイクツーリングのベストチョイスとして選びました!
設営しやすいポイントや優れている点については黄色マーカーをしています
他のテントは下記でまとめました。表から分かる通り、何を重視するかで選ぶモデルが異なります!
設営しやすいポイントや優れている点については黄色マーカーをしています
MSR ハバツアー 2 | MSR エリクサー2 | OGAWA ステイシーST-Ⅱ | HILLEBERG エナン | ドッペルギャンガー バイクツーリング テント1 | ドッペルギャンガー バックフリップ バイシクルテント2 | DOD ワンタッチテント | DOD ライダーズ ワンポールテント | モンベル クロノスキャビン2 | モンベル クロノスドーム2 | コールマン ツーリングドームST | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
価格 | ¥100,440 | ¥38,500 | ¥46,200 | ¥90,200 | オープン価格 実売:¥17,980 | オープン価格 実売:¥19,800 | オープン価格 実¥10,380 | オープン価格 実¥19,800 | ¥39,600 | ¥28,380 | ¥19,800 |
総重量 (ガイライン、 ペグ込み) | 2,380 g | 2,770 g | 3,900 g | 1,200 g | 2,800 g | 2,800 g | 3,000 g | 2,600 g | 3,890 g | 2,440 g | 4,000 g |
設営の仕様 | ダブルウォール 半自立式 | ダブルウォール 自立式 | ダブルウォール 自立式 | ダブルウォール 非自立式 | ダブルウォール 半自立式 | ダブルウォール 非自立式 | シングルウォール 自立式 | ダブルウォール 非自立式 | ダブルウォール 半自立式 | ダブルウォール 自立式 | ダブルウォール 自立式 |
アウターフライ | 吊り下げ式 | フレームに被せる | フレームに被せる | スリーブ式 | フレームに被せる | スリーブ式 | ワンタッチ | インナーポールで 立ち上げる | フレームに被せる | フレームに被せる | フレームに被せる |
インナーテント | 同時立ち上げ | 分離式 吊り下げ式 | 分離式 スリーブ式 | 同時立ち上げ | 分離式 吊り下げ式 | 同時立ち上げ | ー | 半同時立ち上げ 吊り下げ式 | 分離式 吊り下げ式 | 分離式 吊り下げ式 | 分離式 吊り下げ式 |
前室 | かなり広い | やや広い | かなり広い | やや狭い | かなり広い | やや広い | 無し | 広い | 広い | やや狭い | 広い |
通気性 | ある | ある | ある | 劣る | ある | ある | ある | やや劣る | ある | やや劣る | ある |
リンク |
ツーリングテントの代名詞として呼び声高い、もしくは私が勝手に叫んでいるだけかもしれませんが、MSR|ハバツアー は張った時の美しさと前室の広さと軽さは魅力ですし、設営も早く済みます。これを超えるモデルは今の所かなり少ないと思っています。
このテントはもともとヨーロッパで限定デビューしたテントです。長期の旅に最適なテントを目指して開発されました。するとすぐに、ヨーロッパ圏の自転車・オートバイでの旅の文化に慣れ親しんでいる人々にとても魅力的に映りました。
ヨーロッパで絶大な信頼を得たこのテントはレギュラー展開され、ようやく日本に入ってきました。この製品の名の通り、ツーリストに最適なテントと感じます。
ハバツアーは前室に土間がついていて、汚したくないものを置くスペースがあります。これもテント設営と同時に設営されます。
バイクのジャケットやヘルメットなどを置くスペースとして大変重宝します。そのほかのレビューについては下記記事で徹底解説しています!最初にお伝えしておくと、ハバツアーはラインアップが外れたモデルですが、個人的に知られてほしいテントの一つです。
以上キャンプツーリングのおいてのテント選びのポイント解説でした!
最後までご覧いただきありがとうございます!
この記事がテント選びの参考になれば幸いです!