バイクのタンク塗装のポイントを紹介【スプレー缶で綺麗に】

今日はカスタムとしては大きな作業となる塗装について詳しく解説していこうと思います。

塗装をする上での重要な3原則

自家塗装に挑戦するには、下記のポイントが重要です。

塗装をする上での重要な3原則
  1. 下地を徹底的に準備することが大切!
  2. 塗装は大胆かつ丁寧に
  3. 適切な塗装環境を作るのは難しい

について解説していきます。

  

下地を徹底的に準備することが大切!

ここでは塗装前の下地について解説します。

塗装すると、下地の僅かな段差も表面に現れる

タンクが凹んでいるのは気にしないでください。。。

写真のタンクのように、ステッカーが貼られている(その上、上からクリアが吹いてある)ものは、上から塗装しただけだと、段差が発生します。

写真のように、クリアを削ってシールを剥がします。シールが貼ってあった面とクリアの表面とで段差が発生するので、さらに削って表面を平滑にする作業が大切です。

下地の準備をする

下地の準備をします。ここではタンクに凹みがあったりする場合パテで埋めて平滑にします。その際にオススメなパテはこれ。

パテにモリモリを紹介する理由は下記の通り。

・乾燥しても、表面がひけない
・切削が可能な硬化が早く、完全乾燥でかなり硬くなる

他に使用用途がなければ、40gの使い切りサイズがオススメです。

では、下地の準備を2つのパターンに分けて順に説明していきます。

塗装を剥がさない場合

基本は今ある塗装を削った上で塗装するのがオススメです。既存の塗装を残す理由は下記の通り。

・下地処理や表面処理が行われている

そのため、表面をヤスリで荒らして、新しい塗装を吹けば、比較的綺麗な塗装面が得られます。

今回は新品のタンクを購入したので、塗装はそのまま、表面を荒らして塗装することにします。この時に使うペーパーは#800の耐水ペーパーがオススメです。

・荒いヤスリで表面を傷つけると、後のプラサフでは傷を埋めきれない
・深い傷を与えないため

ただし、#800は荒らすのにも時間がかかります。写真はシールを剥がした後の段差を削るために#400で削った後の表面です。#400で削る理由は、早く削れるからです。

#800で削った白っぽい表面の他に、明らかに深い傷があります。これは番手が荒いヤスリの跡です。この場合は下記の手順で均します。

#600で#400の傷を消す→#800で#600の傷を消す

初めて塗装するのであれば慎重に作業できるので、#800をオススメします。

塗装を剥がさない手順おさらい
  1. シール類は全て剥がす。クリアの下にある場合はクリアを削って剥がす
  2. 表面を耐水ペーパ#800で表面が白くなるまで荒らす
  3. 凹みや傷はモリモリで埋める
  4. プラサフを吹いて、凹みがないか確認

塗装を剥がす場合

塗装を剥がす理由としては、下記の通り。

・塗り分けがされていたりなどして、段差ができている箇所が多い
・塗装の下にあるサビがある場合は取り除ける

塗装を剥がす場合は、塗装剥がし剤を使います。

塗料の強さにより剥がれやすさも違ってくるのですが、一度で剥がれない場合は塗っては剥がしてを繰り返せばしっかり古い塗料を剥がすことが可能です。

塗料を剥がした後のタンクにサビ等があれば、真鍮ブラシで削ってサビを落とし、パテで埋めておきます

塗装を剥がす手順おさらい
  1. 塗装剥がし剤で何回かに分けて既存塗装を全て剥がす
  2. 表面にサビ等あれば真鍮ブラシ等で削っておく
  3. 凹みや傷はモリモリで埋める
  4. プラサフを吹いて、凹みがないか確認

プラサフで塗装前の準備をする

プラサフの効果は2つあります。

・金属の下地と塗料の密着性を高める
・下地の平滑度合いを確認する

プラサフを吹くことで、吹く前には気づかなかった表面の凹凸がわかりやすくなります

細かい傷であれば吹くだけで埋めてくれますが、埋めきれない傷については、一目で凹んでいることがわかります

この時の次の手順としては

パテで凹みを埋める→耐水ペーパー(#800)で整える→プラサフを吹く

すると、平滑な面を得られます。

ここは根気よく、丁寧に作業を繰り返しましょう。一日では終わらないかもしれませんので、何日かに分けて作業しても良いと思います。

プラサフの塗装編

シールの段差や凹みをパテで埋めた後にプラサフを吹きます。

プラサフを吹くときは、最初はうっすらと吹き付けるイメージです。初めから一気に吹かずに、何回かに分けて塗り重ねるイメージです。

写真のような見えにくかった凹みもプラサフによって分かりやすくなります。

小さな穴や凹みに関しては簡易パテで埋めておきましょう。

最後にプラサフを吹いて、表面の平滑を確認できれば、耐水ペーパーの#1000で表面を軽くやすっておきましょう。

MEMO
力を入れずに、軽い力でやすりを動かします

下地NG集

古いパテを使うと、硬化後にパテが割れてしまいました。この場合は、古いパテを削って、再度パテ盛りするのが早いです。


こちらは、まだうっすら凹みが見てとれます。これも埋めておかないと、今後の塗装でわかりやすい凹みとして現れます。


分かりずらいですが、写真中央にも凹みがあります。できれば、この凹みも埋めておく方が完成度の高い塗装面を得られます。

番外編:タンクライナーでコーティング

せっかくタンクを塗装するなら、より良い状態にしたいと思いますよね。タンクは外の外見もそうですが、中の状態もとても大切です。

そこで別記事でタンクの内側をコーティングして、より耐久性のあるタンクに仕上げる方法をご紹介しています。

WAKO’S タンクライナーでタンク内コーティング【防錆】

  

塗装は大胆かつ丁寧に

次に塗装のステップに移ります。その前に塗装の種類についての記録です。

スプレー塗装の種類について

ホームセンターなどに行くと、様々な種類の塗料が売られていることに気づくかと思います。

塗料の塗り重ねの相性は下記の通り。

塗料にも様々な溶剤があるので、塗り重ねの組み合わせによっては下塗塗料を侵してしまう溶剤もあります。

今回は

ラッカーの缶スプレーで色をつけて、上からウレタンクリアを吹いていきます

手順①:塗装環境を整える

まずは準備です。

塗装前のポイント

缶スプレーは温めておくと、安定した塗装が可能です。

養生をする

塗装は周りを汚してしまうので、広範囲で養生しておくことをオススメします。

水打ちする

可能であれば、塗装するエリアの周りを水打ちしておくことで、不要なゴミやチリが舞ってしまうことを抑える効果があります。

手順②:初めは遠くから軽く吹き付けるイメージ

プラサフを吹いて、下地が平滑であることを確認できたら、いよいよ塗装に移ります。

塗装がうまくいく手順のイメージはこんな感じ。

最初にエッジや塗料が届きにくい凹みの箇所から吹いていく→薄く何回も塗り重ねる

まずはしっかり脱脂をします。

脱脂の際は台所用洗剤(中性)でも出来ますが、オススメはコレ。

メリットは脱脂後、すぐに塗装の行程に移れる事です。水洗いすると、乾かす時間が必要になるためです。

塗装は最初から一気に吹きかけるのではなく、最初は遠くから吹き付けるイメージで、軽く塗装を吹き、1層目とします。この時、塗装が乗りにくい角から吹いておきます。

手順③:しっかり吹き付ける

薄く吹きかけることを何回かに分けて塗装を塗り重ねていきましょう。

注意
部分的に塗り重ねすぎると、塗料が垂れてしまいます。薄く何回も塗り重ねますが、全体が均一に塗料がのるように吹きかけます。

これが難しいのですが、ポイントは一気にやりすぎないことです。

手順④:【難しい】垂れるギリギリまでクリアを吹く

クリアは色付きの塗装が終わって、塗料が乾燥してからクリアを吹きます

クリアの平滑度合いが良いほどに深い艶が得られます。思ったほど艶が出ない原因としては、慎重になりすぎて薄く何回も塗り重ねる間隔が長く、塗料が平滑になる前に乾燥し、凹凸の状態で塗り重なることです。

この状態をよくゆず肌と言いますね。

ゆず肌
ゆずのように塗装表面に凹凸が現れることを指します

垂れないように注意しながらも、短い時間の中で薄く何回も塗り重ね、しっかり厚くクリアをのせるイメージで吹いていきます。

これぐらい鏡面反射するぐらいまで吹ければ良いです。この時も、塗料が入りにくい隙間や角から塗っていき、最後に平面を厚塗りで仕上げるイメージです。

MEMO
写真は色付きのクリアを塗っている点に注意してください。
注意
でも調子よく塗ってると、垂れてしまいます。。私もよく垂らしたのですが、スプレー缶塗装は吐出量が多いので、難しいです。

ゆず肌になってしまった場合や垂れてしまった場合でも手順④で整えることができるので安心してください。

手順⑤:ヤスリで表面を平らになるまで削る

塗料の乾燥は時間が取れるのであれば一週間とってください。

クリア塗装面の平滑を出すには耐水ペーパーの#1000を使用します。

MEMO
垂れた場合は番手の粗いもので平滑にし、番手をあげながら傷を均していきます

手順④でうまくクリアをのせることができれば、やすりが不要なほど深い艶と光沢が得られます。うまく光沢が出ない場合はひたすらやすりで平滑になるまでクリアを削る必要があります。

注意
エッジは塗膜が薄くなりやすいので、あまりやすらないようにしましょう

最後にかけた平滑面を得るためのやすりの傷に関しては、再度クリアを吹くでもよし、コンパウンドで仕上げるのも良しです。

適切な塗装環境を作るのは難しい

次に塗装する上で重要な環境についてです。

無風かつ、排気ダクトのある塗装ブースが最適

ポイントは2つです。

風がないこと

風があると、塗料が狙ったところにのらない原因となりますし、必要以上に塗料が必要となります。

風があると、どうなるのか

飛んできた埃などが塗装面に付着しやすくなります。コンディションとしては、無風を狙って準備した方が良いです。

排気ダクトがあること

塗装ブースは排気ダクトが付いています。これは塗装する本体に付かなかった塗料が空中で舞い続けるのを防ぐためです。

排気ダクトがないとどうなるのか

よくある失敗は塗装物の背面にダンボールを立てかけることですが、これだと跳ね返った塗料が本体に付いてしまい、ざらっとした表面になってしまうことがあります。

排気ダクトがない環境では、塗装する物の奥に何もない状況が適切です。

塗装する物をできるだけ目線に近づける

目線に近づけるメリットは下記の通りです。

・対象物の下側の塗装状況が見やすい
・缶スプレーを一定の間隔かつ水平に動かしやすい

目線に近づけると、地べたに置いて塗装するよりも塗装がしやすくなります。塗装状況もわかりやすいので、オススメです。

適切な環境まとめ

屋外でDIY塗装するならという設定で適切な塗装環境を振り返ります。

理想の塗装面を得るために注意したいこと
  1. 無風であり、雨の日は避ける
  2. 塗装する物の周りには何もないことが理想
  3. 周りは塗料が付着しないように養生する

周りの養生はこれが断然お勧め。

塗装は思っている以上に広範囲に飛び散るので、広くカバーできるものが安心です。

  

あると便利な道具・オススメアイテムの紹介

最後に道具の紹介をします。

オービタルサンダー

これはパテを盛った後に削るときに、あるとめちゃくちゃ作業が楽です。

ただし、研磨力も強いので、パテ以外での作業には向いていません。タンクの凹みをパテで埋めた際の切削にオススメです。

ヤスリホルダー

塗装は平滑面を得てこそ、美しく見えるものです。

手でヤスリを抑えながら削ると、指圧の関係で平滑な面を得ることが難しいです。ホルダーなどの平面があるもので削ると、綺麗な曲面に仕上げることが可能です。

  

まとめ

この記事では

・下地の準備方法
・綺麗に塗装する方法

について解説しました。使用した道具は下記の通りです。

・缶スプレー(ラッカー塗料・ウレタンクリア
・シリコンオフ
・パテ(オススメはモリモリ
・耐水ペーパー(#800、#1000・場合によっては#400、#600
・サンドペーパーホルダー
・養生テープ

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